離婚協議書一問一答(3)
Q21:年金分割しないという約束は有効ですか?
A:平成20年3月31日までに納めた年金部分については有効です。
平成20年4月1日から主に専業主婦の方を対象としたもう一つの年金分割制度が始まりました。新しい年金分割制度は按分割合の話し合いが不要で時効もありませんので離婚協議書で「年金分割はしない」定めた場合でも実際には年金分割が可能です。離婚協議書で年金分割を放棄できるのは平成20年3月までの年金部分が対象となります。離婚協議書へ記載する場合は年金分割の対象期間にご注意下さい。
Q22:離婚協議書で決める事は?
A:親権・養育費・慰謝料・財産分与・面接交渉権・年金分割です。
以上の6項目が離婚協議書へ記載する主な事項となります。この中で自分に該当する事項を話し合うことになります。離婚協議書を作る場合に注意して欲しいのが無効な約束が記載されていないかです。養育費の放棄や面接交渉権の放棄などが離婚協議書での無効な約束となります。これらは当事者の合意があっても無効となりトラブルの元となってしまう場合がございますので離婚協議書を作る際は注意して下さいね。
Q23:再婚すると離婚協議書は無効になるのでしょうか。
A:再婚しても離婚協議書は有効です。
離婚協議書に「甲乙いずれかの再婚により本合意内容は終了する。」このような記載がない限り再婚によって離婚協議書が無効になる事はございません。また、「再婚後も養育費は再婚前の額を継続する。」と記載した場合でも実際に養育費をもらう側が再婚し相手から養育費の減額調停を申し立てられた場合、養育費は減額となる可能性が高くなってしまいます。
Q24:清算条項とは何でしょうか。
A:離婚協議書での記載内容以外には何も請求しないという約束の事です。
離婚協議書に清算条項がない場合、離婚時に慰謝料を100万円支払っても離婚後3年間は慰謝料の追加請求が出来ます。請求できる事と追加の慰謝料が認められるかは別問題ですが権利として行使出来る以上請求された場合無視する事は出来ません。清算条項がある場合、時効期間に関係なく離婚協議書での合意内容以外の請求が認められなくなります。離婚後のトラブルを防ぎたい場合は清算条項を忘れないように記載するようにしておきましょう。
Q25:公証人手数料とはどのように決まりますか。
A:公正証書へ記載する金額(目的の価額)によって決まります。
「目的の価額」とはその行為によって得ることの出来る合意金額を言います。計算方法ですが、養育費は慰謝料・財産分与とは別に計算します。また、養育費は公正証書作成時から10年分の合計額で計算致します。例えば、養育費10年間の合計額が600万円、慰謝料が100万円の場合、公証人手数料は2万2千円となります。公正証書謄本代などが別途必要になりますので合計2万5千円程とお考え下さい。
離婚協議書の内容を確認、問題のない内容へ添削いたします。
ご自身の作った離婚協議書の内容に不安な方は一度ご検討下さいませ。
Q26:公正証書を作る時の手続きは?
A:夫婦で話し合い → 離婚協議書作成 → 公証人打ち合わせ。
大きくこのような流れです。最初に公証人役場へ向う時は事前に電話で予約しておきましょう。事前打ち合わせには夫婦揃っていく必要はございませんが夫婦の合意内容が分かるように離婚協議書を持っていくとスムーズに進みます。公証人との打ち合わせが終わると公正証書を受け取る為に都合の良い日時を予約し、予約した日時に夫婦が揃って公証人役場へ行く事で公正証書を受け取る事が出来ます。夫婦の都合がつかない場合などは代理人を設定して公正証書を受け取る事が出来ます。
Q27:公正証書を受け取るときの手続きは?
A:身分証明書を用意して公証人役場へ向かう事になります。
当事者同士が公証人役場へ出向いて公正証書を受け取る場合、「実印+印鑑証明書」または「写真付の身分証明書(免許証など)+認印」を持って二人揃って公証人役場へ向かいます。公証人役場では①公正証書の読み聞かせによる内容確認 ②間違いがなければ署名捺印 ③公正証書と送達証明書の受け取り となります。①~③までは15分程です。公証人手数料はその場で支払う事になりますので事前に公証人手数料を確認しておくと良いかもしれませんね。
Q28:年金分割する時の離婚協議書の書き方は?
A:夫婦の氏名・生年月日・年金番号・年金分割の合意・按分割合 です。
渡邉健太(昭和○○年○月○日生。基礎年金番号1234567)と渡邉花子(昭和○○年○月○日生。基礎年金番号2345678)は婚姻期間中の厚生年金納付記録の取り扱いに関して渡邉健太を第1号改定者、渡邉花子を第2号改定者として社会保険庁長官に対し、対象期間にかかる被保険者期間の標準報酬の改定又は決定の請求をすること、及び按分割合を50%とすることに合意した。 このように記載し、公正証書にします。離婚協議書のままですと年金分割請求手続きをしても受け付けてもらえませんのでご注意下さい。
Q29:公正証書と調停調書の違いは?
A:一番の違いは作る機関です。効力について大きな違いはありません。
公正証書は公証人役場、調停調書は家庭裁判所で作られます。細かい部分では若干の違いがありますどちらも強制執行出来る書類です。調停調書では相手が支払わなくなった時に履行勧告や履行命令という督促を裁判所から出してもらう事が出来ます。公正証書では当事者の合意を元にしますので細かい部分まで決めることが出来ます。どちらかが一方的に優れていると言うことはありませんのでご安心下さい。
Q30:印鑑証明書がないと公正証書はつくれませんか?
A:本人同士が出席するのであれば印鑑登録証明書は不要です。
印鑑登録していない場合は運転免許証など写真付の身分証明書と認印を用意すれば公正証書を受け取る事が出来ます。ただし代理人が公証人役場へ出向いて公正証書を受け取る場合は委任状へ実印による捺印と印鑑証明書が必要となります。印鑑登録する印鑑は通常の印鑑であれば登録できますので、お手元にある印鑑で印鑑登録証明書を作っておくと言うことでも問題ございません。





